『WALL・E/ウォーリー』のガジェット感がよい。
いつの間にか座席単位の予約ができるようになっていたTOHOシネマズ六本木ヒルズにて。ピクサー作品といえばまずおもしろいのは当たり前で、じゃあどんな新しいおもしろさを見せてくれるのだ?といううがった見方をしてしまうのだけど、今回もそんな期待のハードルを軽く越えるおもしろさ。キャラクターもストーリーも演出もすべてがよく練られていてもうすごい。どうすればこんな作品が生み出せるのかと感心してしまいます。
人類のいなくなった地球で一人黙々とゴミ収集を続ける一生懸命なロボット、ウォーリー。そこへ突然やって来た新型探査ロボット・イブとの心の交流を描くストーリー。ウォーリーや他のロボットのデザイン、そして全体のトーンが80年代のSF調で、きゅんとくる懐かしさ。ディズニーランドのトゥモローランドのような「懐かしい未来感」。そういえば、映画『ショートサーキット』のロボットにそっくりなのを思い出した。ウォーリーの所作のモーター音や、手足が収納されたりする体の構造などに、ガジェット好きな男の子ゴコロをぐいぐい刺激します。
物語は全編にわたって非力なウォーリーの切なさにあふれていて、きゅんきゅん来るのですが、中でも一番のシーンは、何もない宇宙空間におけるロボット同士の宇宙遊泳。劇中でもその光景が他の人たちの心に影響を及ぼすということを描いているのだけど、見ている私もぐっと胸に迫る感動があり、そのシーンにとても説得力があってよかったです。単なる機械の交流にここまで感情を揺さぶられるなんて、と思い、それと同時に、フルCGの映画にここまで感動するなんてと思う自分に気が付いたりしました。
壮大なスケールのストーリーを、セリフを使わず、説明的なカットを抜きにして、ロボットの動きだけで表現していくこと。しかも見る人に誤解を与えず、意図したおもしろさをきっちりと伝えること。その技術の高さに敬意を感じずにはいられません。
ちなみにストーリーとは関係なく、気が付いてニヤリとした小ネタは、ウォーリーの起動音が、スティーブ・ジョブスつながりなのか、Macと同じ音だったこと。そして「決して腐らない」という都市伝説があるアメリカのお菓子、トゥインキーが実際腐らず出てくるところなど。そんなネタや細かな演出を楽しむためにもう一度見返したい一本でした。
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