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2008年9月

2008年9月30日 (火)

これが正解だと思う。「WORLD MUJI CUTLERY」

Cp_071214_img03 暇な週末、青山あたりの小洒落たインテリアショップなどをあてもなくのぞいてふらふらしてると、このイスいいなあ、このテーブルしっかりしてて格好いいなあ、広い部屋に住みたいなあ、なんて勝手に夢をふくらませるのだが、結局はコレに10万は出せねえだろとコストパフォーマンスの悪さに毒づいて出ていったりする。しかしそんな店の中でも見てしまうのは、キッチングッズなどの小物、とりわけカトラリーなどだ。1本数百円でそこそこの物が手に入るのでで割と本気で触って確かめたりする。

現在使っているのはデンマーク王室御用達という触れ込みに惹かれて買ったカイ・ボイスンのモノなのだが、使っているうちどうもそのサイズの大きさが気になってきた。デンマーク人って確かに骨太で大きな体してそうだしな。で、他に良いのがないかと思って当たりをつけていたのが、ジャスパー・モリソンがALESSIでデザインしたカトラリー「KNIFEFORKSPOON」。深澤直人と共に「スーパーノーマル」なんてコンセプトを語ったりしてるし、デザインしすぎないさりげないデザインが好印象である。コレならサイズもちょうど良いし長く使えそうだ。と購入の直前まで行ったのだが、先週うっかり無印のサイトで「WORLD MUJI CUTLERY」なる新商品を発見。なんか良いぞコレはと思って調べて見たら、なんとデザインもジャスパー・モリソンじゃないか。しかも安い。ALESSIの半分以下。さすが深澤コネクション。まだ触ってみてはいないのだけど、これ以上のモノはもう探してもないんじゃないかと思ってしまう。今日会社帰りに見に行こうっと。

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2008年9月 7日 (日)

ジョージ・A・ロメロのゾンビ2作品

Dawn_of_the_dead2 ゾンビ映画の元祖ともいわれ、世界中で亜流映画が作られることとなった1978年の作品『ゾンビ(原題:Dawn of the dead)』。さらにロメロ監督が20年の時を経て製作した、2005年の『ランド・オブ・ザ・デッド』の2つを続けて見た。TSUTAYAに行っても『〜オブ・ザ・デッド』のタイトルの作品が多すぎて、探すのに困ってしまいます。

元祖『ゾンビ』は、今になって見てみると、後のゾンビ映画に継承されていく数々のシーンが見受けられて、元祖としての風格がたっぷり。傷だらけで青白い顔、あーうー、といううなり声。生肉を喰らい、死んだものはゾンビとして復活する。など、ゾンビのキャラクター設定もこの映画が基本。また、お約束となるシーンもいっぱいで、物陰には絶対いる!油断した者が噛み付かれる!調子に乗った行動もガブリ!無邪気な子供ゾンビ!そして仲間も傷を負って感染、そしてゾンビ化…。
しかし、最近の猛ダッシュするゾンビや凶暴なゾンビを見慣れた目では、のたのたと歩く遅いゾンビがのどかでかわいいものだ。

主人公たちがどこか身勝手で不注意なのもなんだか懐かしい感じ。みんなおバカなもので、どうしても「そっち行くなって!」「油断するな!」「うしろーっ!」とイライラしながらも、映画の世界にぐんぐん引き込まれてしまう。完全にドリフ的な見方で楽しめました。

死者がよみがえるというあり得ない設定ながら、今も数々のゾンビ映画が撮り続けられているのは、ただショックと恐怖を描いているのではなく、そこに人間の心があぶり出されているからでしょう。冒頭に出てくる差別主義者の警察官も、結局は人間同士で戦ってしまう自分たちを暗示していたり、主人公たちがヘリで逃亡中、和気あいあいとまるで狩りを楽しむようにゾンビを殺す集団がいたり、ゾンビたちがかつての思い出にみちびかれるようにショッピングセンターに集まるように、主人公たちもモノにあふれるスーパーに驚喜したり。ゾンビによって変わってしまう人間の心理を描くところがゾンビ映画の肝なのですね。そういう意味で、軍隊が王国のようなものを作って狂気に転げて行く『28日後…』は深く印象に残っています。

30年前の作品ということもあり、音楽が時々場違いな明るさになったり、ヒーローもののような勇壮さを演出したりして戸惑ったり苦笑いしましたが、深く見られて面白かったです。

で、2005年の『ランド〜』のほうはまあまあ。舞台はゾンビが完全に広がってしまった世界。権力者と貧しい者に分かれた隔離された街に、少しずつ進化したゾンビが登場し、集団で人を襲っていくというストーリー。なんだか社会風刺が中途半端に終わっている印象でした。

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2008年9月 3日 (水)

『崖の上のポニョ』

03_keyword_04 新宿バルト9にて。入場者数が1000万人を突破したようで、なんだか無視できないように思えてきたので劇場へ。見終わってみて、なんだかすごいぞ、と思った。見た目はかわいくて、絵本のような素朴な背景と手書きの感触がある太い線の絵柄。ストーリーは、ポニョと宗助の小さな恋の物語として一見気楽に楽しめるように見られる。だけど世界の終わりや死といったシリアスなテーマが見え隠れして、作品に込められた意味の果てしない深さを感じる。見終わってからじわじわくるタイプの映画だった。個人的にはひょっとして宮崎アニメの中でもNo.1の作品かもしれないと思いながらも、そう思う理由が整理できない。そんなもどかしさを感じてしまう。

映画の所々に、意味ありげなモチーフやシーンが登場するのだけど、それらが深読みしようと思えばいくらでも深く考察できそうな感じ。でも、全編を通じて強く感じたのは、こちらの世界とあちらの世界の間を行ったり来たりするような感覚。それらふたつの世界というのは、「現実と想像」だったり、「生と死」や、はたまた「現在と未来」というようなもの。小さな子供にとっての、現実の世界がまだ見えきっていないような感覚の中では、自分で想像したものに対して強いリアリティを抱くこともあるだろうし、素直な気持ちでこの映画をみる子供がいることは、なんだかうらやましい気がする。そういう意味では、子供にこそ見てほしいと語る監督の意図も分かる。抱きしめる、好きだと言う、不思議なものを認める、自然の強さを描く、といった、子供が世界に感じるような素直な感情があふれていて、とても気持ちのいい作品だったなと思う。もっかい見たい。

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2008年9月 1日 (月)

『ブロークン・フラワーズ』を見た。

Burokunn1 DVDにて。2005年・ジム・ジャームッシュ監督。何かが起こりそうで何にも起こらない、のんびりしたロードムービー。かつてコンピューターの事業で一山当てて、現在はダラダラした生活を送るドン。昔付き合っていたという女性から「あなたの息子が大きくなって会いに行く」という手紙が届く。手紙の差出人を探して、かつて付き合った女性を訪ねる旅に出る、というストーリー。

言葉数も少なく、視線や表情の微妙な動きで演技するビル・マーレイがとてもいい。個人的には80年代のゴーストバスターズのイメージが強すぎて、『ロストイン・トランスレーション』あたりからの憂いを含んだ中年の悲哀といった感情表現になじみにくかったのだけど、コレは良かった。危害を加えそうな悪さもないし、若いときはモテてたといっても何だか納得してしまう。

ジャームッシュのロードムービーらしく、物語はあくまでも淡々と、いったい誰が手紙を出したかなんてどうでもいいんだよ、といったテンション抑えめのモチベーションで展開していく。結果よりもその課程を丁寧に見せていくことで、なんだか人生における「あてのなさ」みたいなものを表現しているようだった。うまく行かないこと、思い通りにならないことって、いくつになってもあるんだろうな。中年になってもつまらないことで悩んだり、情けない気持ちになったりするんだろうなあ。そんな、自分もいつか実感するであろう、人生のおかしみを想像させる一本でした。

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