2008年7月 1日 (火)

『めがね』の暮らしがうらやましい

Ph0205DVDにて鑑賞。ゆるいテンポの映像と波の音が気持ちよくて、うとうとしながら観る。舞台は青い空と美しい海だけが広がる素朴な南の島。島にふらりとやってきた女性が予約した宿・マエダには、料理上手なオーナーや、かき氷をふるまう謎の女性、無愛想な高校教師などが集まって、独特のルールで生活を送っていた…。ちょうど今ぐらいの夏が始まる前の季節に、何にも考えずに観るのがいいと思う。『かもめ食堂』に続き、飯島奈美さんのフードコーディネーションがすばらしい仕事ぶりだった。物語は大きな事件が起きることもなく淡々と進んでいく。このところ濃い味付けの映画ばかり観てきた自分にとっては最初その淡味にとまどったが、徐々に作品のペースをつかむことができた。

この島は、われわれが仕事に忙殺される中で「あー、どっか海にでも行きたーい!」とか叫ぶ時にイメージされるような場所とでも言おうか。誰の心の中にもある理想の場所のように見える。現地の風土や文化のようなモノを極力のぞいた、あくまでも都会に住むわれわれが想像できる範囲内での「楽園」として存在している感じ。劇中には他にも都会人の理想を投影したような場面があり、とりわけ宿のキッチンは田舎の民宿には似合わないほどの設備が整い、感じのいい食器や雑貨が所せましと並んでいる。北欧家具を揃えた『ファイトクラブ』の主人公の部屋のようにすべてに値札を付けていけそうだ。この映画の中では「何にもしばられないスローで自由な時間」と「素敵なモノに囲まれたスタイリッシュな生活」という相反する2つの願望が、さらりと同時にかなえられているようだ。

また、島にあるもう一つの宿を義務や労働の象徴として描くことで、マエダの自由な雰囲気を対称的に見せているのだが、しかしこちらはこちらで、共同での食事やメルシー体操など、暗黙のルールに若干のとまどいを覚えてしまう。このアウェイ感は結局最後まで消えなかった。嫌いな作品ではないけれど、なんだか引っかかる。でもある種の「夢」を描いていると思えば、些末な事象には目をつぶれそうだ。また作品全体に流れている幸せな空気感は全面的に肯定したいと思う。あこがれとうらやみの混じった気持ちにさせられた不思議な作品であった。

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笑っちゃうほど怖い『REC』

39dc00499c7d66f00cf035ee53bb66a6 渋谷シネマGAGA・レイトショーにて。スペインで大ヒットしたというホラー映画。時間いっぱいびびりまくりで非常に楽しみませてもらった。宣伝でも大きく謳われているPOV(Point Of View)ムービーというジャンルで、映像は全編にわたりドキュメンタリー番組の取材カメラのものという設定。主人公は消防署の夜勤を取材に来た女性レポーターとカメラマンの二人。あるアパートで老女の叫び声がしたとの通報を受けた消防士たちと共に現場へ向かうのだが、そこで待っていたものとは…。

音楽も極力抑えた演出で、暗い室内を足音を忍ばせて進んでいくところなど、かつてプレステでバイオハザードをはじめてプレイしたときの恐怖を思い出す。手に汗びっしょりでコントローラーを握りしめ、一歩一歩廊下を歩いてると、いきなり窓ガラスが割れて犬が飛び込んできたりとか。そんな反則すれすれの恐怖がこの映画には目白押しである。登場人物はといえば、ある事件が起こってからはみんなパニックになって我を忘れて口論ばかり。恐怖をあおる演出のためなのか、これこそがスペイン人の気質なのか。とりわけレポーターの女の子は強気な性格で警察にくってかかるわ、パブロに叫びながら指示するわ、恐怖に怯えて騒ぎまるわでもう大変。スペインと日本とはウザく感じる加減が違うのかしらん。

物語は転がるように進み、中盤以降はそれこそ息をつくヒマもないくらいパニックの連続なのだが、恐怖よりも驚きのほうが大きくて、何度も劇場内に「ひえ!」「うわ!」とかの悲鳴が飛び交う。しかし怖がらせるタイミングやゾンビとの戦いのテンポがよすぎるのか、思わず笑いが起きる場面も。恐怖と笑いとは紙一重なんだな。また手持ちカメラの映像の見せ方にも工夫がいっぱいあって、最後まで単調になることなく、全体的にとても楽しめた。本年度中のハリウッドのリメイクも決まっているよう。登場人物たちの人間関係や、謎解きなどの細かな点を詰めればもっともっと面白くなりそうだ。しかし、『28日後』や『アイ・アム・レジェンド』もそうだたったけど、最近のゾンビって、うわーって叫びながら元気いっぱいに走ってくるのが流行なんだね。

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2008年6月30日 (月)

『ツォツィ』でヨハネスブルグを知る。

Image_introduction_2 よくバックパッカーのあいだで「世界で一番危険な都市はどこだ」という話をすると、決まって一位にランクされる都市がある。それが南アフリカ・ヨハネスブルグだ。強盗・殺人が毎日どこかで発生し、街には麻薬と拳銃があふれている。2010年ワールドカップの開催を控え、犯罪の取り締まりが強化されているとも聞くが、外務省の海外安全ホームページを見ると、“ダウンタウン地区では、殺人、強盗、強姦、恐喝、暴行、ひったくり、車上ねらい、麻薬売買等の犯罪が時間、場所を問わず発生しています。”とのこと。2年後ホントに無事開催できるのだろうか。また、“交差点で停車中に助手席側窓ガラスを割り、座席においてあるバッグ等を強奪する「スマッシュ・アンド・グラブ」が多発”しているなど、犯罪の手口の荒々しさだって半端ない。

そんなグランド・セフト・オートのリバティシティばりの犯罪都市を旅するのはご遠慮したいが、この街に興味と関心だけはあるって人にぜひ見てもらいたいのが、映画『ツォツィ』だ。街でも犯罪発生率がひときわ高い黒人居住区に暮らすツォツィ(不良)というニックネームの少年に焦点を当てて、ヨハネスブルグに生きる人間たちの姿を、これでもかというほど生々しく描き出している。ツォツィの仲間は親もおらず、教育を受ける機会もないまま育ち、4+5の計算もできない少年たち。仕事などあるはずもなく、当たり前のように強盗・殺人・自動車泥棒などの犯罪を繰り返す毎日。何の躊躇もなく人を襲い金を奪う彼らは、人の痛みを知ろうともせず、ホントにもう救いようがないように見える。そんな中、ツォツィはたまたま拾った赤ん坊の世話を始めるのだが、ぎこちなく世話する姿がまた彼の無知を物語り、痛々しい気持ちになる。

映画は中盤まで、少年たちに同情するひまも与えないほど、彼らの身勝手でどうしようもない行動が描かれる。しかし、赤ん坊の世話をさせる若い女性ミリアムとの交流や、絶対的な弱者である赤ん坊の世話などを通じて、次第にツォツィに他者を思う気持ちが生まれ、彼の心は開かれていく…。どれだけ荒みきった心にもわずかでも希望が芽生える瞬間はあるのだろう。名前が分からない赤ん坊にツォツィが自分の本名を与えることで、自分が得られなかった親の愛情を取り戻そうとするシーンが胸を打つ。

B0053164_519353 ストーリーとは関係ない話だが、ツォツィが住む黒人居住区・ソウェトの近くには、大阪丸ビルのような高層ビル「Ponte Tower」が居住区を見下ろすようにそびえ立っている。丸い建物の真ん中がすっぽりと吹き抜けになっているおもしろい構造で、建築系の雑誌などではちょくちょく目にするビルである。建設当初は高級マンションとして名を馳せたそうなのだが、現在は麻薬密売人などが多く住みついて犯罪の巣窟となり、いわばヨハネスブルグの九龍城となっているようである。ちなみにこのビルを舞台とした映画もダニー・ボイル監督で製作が進んでいるようで、そちらもまた気になるところだ。

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2008年6月25日 (水)

村上春樹ゲーム

Image_from_gutza_wikipedia_ 突然ですが問題です。「wikipediaに記事がある人物のなかで、もっとも多くの記事を書かれているのは誰でしょう?」。ちなみにwikipediaは日本語版を使って、記事の量はその文字数によって判断することとします。

さてさてこの問題、ふとしたきっかけで会社の同僚と考えることになったのだが、いざ考え始めてみるとなかなか難しい。書かれている記事を想像してあれこれ考えると、コレだというひとりを決められず悩んでしまった。

現在の人物のほうが、歴史上の人物よりも関心を集めるから多くの記事が書かれているだろう。でも若すぎる人というのも業績が少ないから、書かれる記事の量はそう多くないだろう。また熱烈なファンのいる人物や、物議をかもす系の人物は、賛否両論ふくめて話題が多いから、文字数も増えるだろうな。ミュージシャンだったら膨大なディスコグラフィーのリストがあるし、曲の裏話や時代背景などの情報も多い。また作家だったら、一作ごとの物語の概要や作品をめぐる議論などもあって、文字数を多く稼いでるだろうな…。

という感じであれこれ推理して、古今東西の有名人を挙げてみた。そしてwikipediaで検索しては文字をwordにペーストし、その記事の文字数を計測していった。多い人では2万字を超え、有名だけど意外と少ない!という人もいてなかなか面白かった。そうして計測した結果、われわれが決定したナンバー1。つまりwikipediaでもっとも重要な人物は、日本人ではこのお方。外国人ではこのお方、という結果になった。どちらも3万字を超える堂々たる文字数。その人生のほとんどが世間の注目を集め、子細に語られている方たちだ。果たしてこの文字数を超える人物はいるのだろうか。ひょっとしてまだ探せばいるかも知れない。

ちなみにこのクイズというか遊びの名前なのだが、同僚がwikipediaを見ているときに、村上春樹についての記事があまりに多いことが気になったことが起源となっているので、われわれの間では「村上春樹ゲーム」と呼ぶことにした。今後試しにこの遊びをやってみようと思う方は、是非を「村上春樹ゲーム」という名前も一緒に使っていただければ幸いである。

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2008年6月17日 (火)

最終日・さらばレダン島

Sr1067524 あっという間にレダン島を去る日がやってきてしまった。昨晩のディナーはプール前のスペースを使ってのBBQナイト。好物のサテーとエビのグリルを山ほど食い過ぎたおかげで、若干の胃もたれを感じつつ朝を迎える。そのために朝食も控えるつもりだったのだが、ついつい取りすぎてしまう。ここでの毎朝夕のビュフェは自制心のないわたしとしては危険過ぎたかも知れない。帰ってから体重計に乗るのがが恐ろしい。でもオムレツうまいしな…。よしおかわりだ。

Sr1067500朝食後は過ぎゆく時を惜しむように、リゾート内の写真を撮りながらぷらぷらと歩く。ホテルショップにて、自分へのおみやげにビーズのキーホルダーなどを購入したり、あんまり足を踏み入れなかったビーチ左側のひっそりとした潮だまりで水遊びを楽しんだり。毎日過ごしたこの美しいビーチもおさらばである。3日まるまる過ごしていると、よく見た顔もちらほらと出てくるものだ。そして、毎日この時間には、フェリーで島にやって来る者たちと、そのフェリーで島を出て行く者たちが交差する。そんな毎日がくり返されるのがこの島の有りようなのである。非現実の日々が、永遠にくり返されるという現実。そんな不思議な状況になんだかくらくらする。


Sr1067536 ホテルを1時にチェックアウトする。着いたばかりの客を降ろして、そのバスに乗り込んで桟橋へ向かう。また1時間かけてフェリーでクアラトレンガヌへ。飛行機は16:15発、17:10クアラルンプール着。さて、ここから国際線の出発まで約5時間。ただ空港で時間をつぶすだけではたぶん退屈で体がしおれてしまう。ここはさっさと飛行機にチェックインして大きな荷物を預け、シティに夕食を食べに行くことにする。チケットを買い求めエレベーターを降りればそこがすぐKLIAエクスプレスのプラットホーム。なんという便利さだろう。中央線のようにほぼまっすぐの線路を走ること約30分。パーム椰子の林をノンストップで走り抜けてシティへ。到着の改札では、偶然にも入国時にホテルまで送ってくれたガイドくんに再会。お互い顔を指さしながら驚く。

Sr1067557 夕方になると涼しい風が吹き渡るレダン島とは違って、市街地は日が落ちても気温が下がらない。汗をかきかき、ガイドブックを片手に目当ての肉骨茶(バクテー)の店「新峰肉骨茶」へ向かう。団体の観光客も詰めかけて店は大盛況。オリジナルスープの肉骨茶とチャーハン、青菜炒めをオーダー。肉骨茶は、茶というよりも漢方薬のスープのようなものにスペアリブがごろりと入って土鍋で煮込まれているマレー料理。豚のモツや野菜などが煮込まれたスープはすっきりとした甘さで、ヘンなクセもなく口に合う。豚の角煮のように脂身こってりという味ではなく、意外とさっぱりとしておりご飯のおかずにピッタリ。長時間煮込まれた豚肉もやわらかく骨の身離れも良い。

Sr1067560 このバクテーの味に気を良くしたわれわれは、調子に乗って魚の姿蒸し(生姜風味)を追加オーダー。火にかけられながら出てきたそいつの、パソコンのキーボードぐらいありそうなサイズに少しひるむが、難なく完食してしまう。お勘定はビール2本飲んでRM80(約2500円)。もらったレシートには“Famous Secret”という一文が。テント屋根に安っぽいプラスチックのイスのという簡素な造りの店に、大型バスで観光客が押し寄せるという店の特長を良く表していた。

Sr1067570その後は、 伊勢丹の地下でおみやげを物色したり、近辺のショッピングセンターをうろついて、Sarsiというマレーシアオリジナルのジュースを飲んで「うげえまずい」「シッカロールの絞り汁やんけ」といったりしてるうちに時間は過ぎる。帰りのKLIAエクスプレスに乗り込んだ時には、もう搭乗時間の40分前。空港について、出国ゲートを駆け足で通り抜け、免税店をのぞくヒマもなくゲートへ走る。ぐっすり眠れることを祈りつつ、飛行機は約7時間かけて成田へと飛び立った。さらばマレーシア、また逢う日まで。

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2008年6月16日 (月)

もっとシュノーケル! レダン島・3日目

Sr1067391 昨日のシュノーケルに気をよくしたわれわれは、さらに4カ所のポイントを回る半日のシュノーケリングツアーにも参加することにした。しかし朝から短パン&ビーサンをペタペタいわせる私の格好は、あくまでも世をしのぶ仮の姿である。来週には何もなかったようにビジネスの世界へと戻らねばならず、そこで無用のトラブルを避けるためにも、日焼けなどによる過度のリゾート行ってきました的アピールを避けておかねばならない。つまりはまあ、あんまり日焼けをしたくないのだ。しかし私の肌は幼少の頃より紫外線耐性がとりわけ高いらしく、焼けば焼くほど黒くなるというあんばいで、昨日のプチツアーでもすでに腕時計の跡がくっきり残るほどなのであった。というわけで今日は昼さがりの午後2時からのツアーに参加することにした。それまではただだらだらと無益に時を過ごそうと決めたのだ。

Sr1067382 リゾート内をぶらぶらしてると、プールサイドにてやり手そうなインド人が携帯電話で話をしていたりする。その顔は真剣そのもので、いかにも数千トン単位の鉄の輸出についてや、億単位の株取引について、本国の部下に指示を出しているような面持ちである。しかしココはビーチリゾート。半裸に携帯電話がそもそもおかしいし、カラフルな海パンでだらりと足を投げ出した姿がどうも失笑を誘う。彼もまた、世を忍ぶ仮の姿なのだ。

Sr1067418 うっかり涼しい部屋でひと眠りしてしまった後、入念に日焼け止めを塗り込みツアーへと出発。ビーチ横の浮き橋からボートへ乗り込む。そうそう、魚のエサを海パンのポケットにざらざらと流し込むのも忘れずに。ボートは島を時計回りに1周するかたちで走り出し、まずはロングビーチ(パセイパンジャン)へ。美しい白砂のビーチ。大ぶりな岩の周りに珊瑚が広がっている。ここでもライフジャケットが邪魔になり、海面で脱ぎ捨ててどんどん潜る。その後3カ所のスポット(名前すべて失念!)では、イソギンチャクとカクレクマノミにも遭遇。初めて見る生のニモに感激しながらも、どうしても自分の物にしたいという激しい所有欲を抑えるのに苦労する。だって可愛すぎるんだもの。

Sr1067434 スポットを変えるたびに水深は徐々に深くなり、透明度も増していく。それに合わせるように自分の潜行技術も上達し、海中で自在に体を操作できるようになる。また、海パンのポケットに水抜き用の穴があるのだが、そこからうまい具合にふやけたエサを海水とともに、煙幕のようにぶしゅーっと噴射することも覚える。魚の群に向かってエサ噴射を行うと、とたんに周りからわーっと魚が集まってきて楽しい。深く潜ったのち浮上しながらのエサ噴射や、エサ噴射後すばやく後方に離れての観察。などの技を次々と開発して遊ぶ。茶柱のようにまっすぐ海面に浮かびながら、腕を組んでじっと魚を見つめる様は、果たしてこれをスポーツと呼んでいいものか迷う。

Sr1067437この時期産卵にやってくるという ウミガメや、遠くの海底を悠然と泳ぐ小さなサメとも思いがけない遭遇を果たし、非常に満足して全身に心地よい疲労を感じながら帰路へと就く。いやあ、これはレダン島に行ったら決して外してはいけないアクティビティーだと思うわ。

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シュノーケル!レダン島・2日目

Sr1067303 本日はシュノーケルへ出かける。今回の旅の候補地を選ぶ際に「海の透明度」を条件に挙げたのも、シュノーケルのためだ。10年前に購入したTUSAのマスクとシュノーケルも持参した。ちなみに海水パンツも10年前に買った物だ。当時と比べて体重は15kgは増加したのだが、海水パンツとは、太ってもなんとか履けるものなのだ。腹の直径は大きくなっても、腰のサイズは大して変わらないらしい。と、どうでもいいことまでちょっとした発見のように思ってしまうのも、また旅の醍醐味である。

今回のステイには無料バウチャーが付いていて、レダン島の隣にあるピナン島のマリンパーク(海洋公園)へのミニツアーに行くことができるのだ。朝9時に集合なのだが、寝坊をして朝食をスルー。ダイブセンターにてライフジャケットと相方のシュノーケルを借りる。そこでペットボトルに入った魚のエサを手にいれる。何かの粉をシカのフンのように丸めたコロコロした粒。海水パンツのポケット(マジックテープで閉まる)にざらざらと流し込めば準備は万端だ。

Sr1067450 バスに乗り込み、昨日上陸した桟橋からマリンパークへ向かう。ちょうど大きなエンジン音をうならせて南の空からプロペラ機が着陸するところだった。マリンパークに到いた時にはまだ誰も人がいない。我々のグループが一番乗りらしい。やった。事前の情報では、いつもは桟橋の周りに100人以上の人がシュノーケリングに興じており、魚を見るか人を見るかどっちかわからんほどだと聞いていたが、これはラッキーじゃないか。ガイドのインストラクションを聞き終わるのが早いか、真っ先に海へと走る。

いくつかシュノーケルポイントがあるようだが、とりあえず桟橋へ。橋脚の周りには魚がうじゃうじゃと群れをなす。泳いでいると時々自分の手足にぶつかるくらい。魚の名前を知らないのがとてもくやしい。10数種類の色とりどりの魚が私の周りを回遊する。エサを海中に放つと、そんな名も知らぬ魚がさらにうじゃじゃじゃーと集まってきて楽しい。特に白地に黒い縞のおまえ。私の顔を正面を向き合ってお互い見つめ合ったり。とりわけなれなれしい。しかし海面すれすれで小さな群れを作るダツ?だけは我関せずといった様子で口をとんがらせてわたしの眼前を通り過ぎる。

いちおうわたしは“PADIオープンウォーターライセンス”を保持しており、泳ぎにはちょいと自信があるわけで。潜るのに邪魔なライフジャケットを桟橋の階段に脱ぎ捨て、どぼんと潜ったり、底の砂をつかんだりと無駄なエネルギーを消費して遊ぶ。1時間30分ほど色々なポイントを泳ぎ、浜に戻るといつのまにか人も増えている。海面はライフジャケットの鮮やかなオレンジ一色に染められ、子供たちの嬌声が響くさまは、さながらお盆休みの区民プールのようだった。

Sr1067324 太陽の高い昼間はむやみに行動せず、ビーチのデッキチェアで寝たり、起きたり、本を読んだり。夕方からシーカヤックを借りて、右手にある隣のビーチへと漕ぎ出す。ホテルのビーチと違って人も少なく、素朴な雰囲気でのんびり。椰子の実は落ちっぱなしで小さな若芽が砂浜から顔を出し、砂浜にはあちこちカニ穴が空いていて、時々顔を出すカニを追いかけたりして遊んだ。

Sr1067366 ホテルへ戻ると、結婚式が行われている。そういえば一緒に島に来たカップルが衣装のようなものを持っていたな。遠い異国まで友人達もよく集まったものだ。ビーチで夕焼けに染まる空を飲みながらビールを飲み、部屋に戻ってシャワーを浴び、晩飯をゆっくりと食べ、すっかり夜も更けてからも、彼らの宴はまだ続いてた。

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2008年6月12日 (木)

ついに上陸。レダン島・1日目

Sr1067403 3日目。月曜日。昨日までは日本だって休みなのだ。今日からがホントの休暇がはじまるのだ。ひひひ。会社を休んでいる間に仕事のことを思い出すのはホントは野暮なことだと思うのだけれど、それによって休むことの楽しさ(甘さ)を引き立てるためならいくらでも思い出してやるぜ、ぐふふ。と意地の悪い考えが頭をよぎる。今回の旅はいつものような安宿安メシのバジェットトラベルではなく、あくまでリゾートを楽しむのが目的であり、力の限りだらだらするというのが目標である。つまり鼻息荒く肩の力を抜くような矛盾をはらんでいるのである。

Sr1067274 朝はまだ暗いうちに起き出して一路空港へ。国内線に乗って8:45クアラルンプール発9:35クアラトレンガヌ着。お次は空港から桟橋まで車で40分。さらにレダン島までフェリーで1時間30分。船内上映はカンフーパンダの実写版みたいな中国映画のDVD。見渡してみるとフェリーの中は半数以上が中国人。本国から来ているのか国内旅行なのかはたまたシンガポールなど近隣諸国から?波に揺れているうちに眠っていた。港からはバスで島に1本だけ通っているという舗装路で今回泊まるベルジャヤ・レダン・リゾートへ。フロントでのチェックインをすませて部屋に入ったのは2時を過ぎていた。

Sr1067278 部屋は広くて明るく、大きな石のタイルがひんやりと気持ちよい。しかしせっかくだからとシービューに変更した部屋からの眺めが残念ながらイマイチ。草木が茂ってビーチが隠れてしまっているが、予約のタイミングを考えればしょうがないかな。しかし緑の間にのぞくビーチの青さと砂の白さのコントラストが素晴らしい。

Sr1067414 はやる気持ちを抑えて、さっそく着替えてビーチへ降りる。30℃を超える気温と照りつける日差しが身体に降り注ぐ。砂浜は目を開けていられないほどまぶしい。シリカ系ではないので鳴き砂ではないけど、裸足で歩くと柔らかくて気持ちよく、粒子が細かいのか浅瀬では煙のように巻き上がる。遠浅のビーチには淡いターコイズブルーが遠くまで広がり、徐々に深まるブルーのグラデーションが美しい。海水の透明度は水を入れ替えたばかりのプールのようで、潜ってみると遠くを泳ぐ人の足がくっきり見えるほど。砂浜には屋根付きのデッキチェアーがいくつも並び、みな読書や昼寝など思い思いの時間を過ごしている。はあ、こうして思い出しながら書いているだけでまた行きたくなってきた。

Sr1067289 ツアーデスクで翌日のシュノーケリングを予約して、ランチへ。おかず一杯のナシゴレンとミゴレン。そしてとりあえずビール。リゾート内のレストランとバーはすべて部屋番号とサインだけでチェックが済ませられる。うーんスマート。とことんラクができるようになっているのだな。訳知りな顔をしてフフーンと鼻息軽くサインする。しかしビールが高い(20RM)。ムスリムが多い東海岸だからしょうがないけど、当初はクアラルンプールから持ってこようかと検討していたのに前夜のカニで酩酊しすっかり忘れていたのであった。

Sr1067296 この日は、夕方までデッキチェアでまどろんだり読書をして過ごす。このリゾートで3泊4日するのである。この快楽は罪ではないのか。すこし恐ろしい気持ちになる。インド人も中国人もカナダ人もマレー人もみんなデッキチェアーで気持ちよさそうに寝そべっているのを見ていると“Imagine there's no country”という歌詞を思い出した。“国も宗教もなく”、“みんな今日のために生きている”。ジョンが夢想した世界は決してこんな場所ではないはずだけど。

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ぶらりクアラルンプール その2

Sr1067233_2 2日目続き。ホテルにて休憩後、シティのショッピングセンターへ出かけてみる。ブキ・ビンタンの周辺にはいろんなブランドが詰まったショッピングセンターがいっぱい。買い物したい人には手っ取り早くて便利だろうな。その中のひとつ、パビリオンの中にあるスパにてドクターフィッシュを試してみた。ししゃも大の魚にぱくぱくと足を食われるのは決して気持ちのよいものではなく、しかもくすぐった過ぎてじっとしていられない。一人静かに肩を震わせる。これではまったく癒されない。 ツインタワー足もとのスリアKLCCには、気になっていらオーストラリアのサーフブランド「MAMBO」のショップがあったらしいのだが、せっかく足を運んでも見あたらない。はあ…。しかし、ガイドブックなどで目をつけていたお店やレストランが閉店していたときの哀しさってなんだろう。見る目のなさを突きつけられているようでつらい。

Sr1067245 晩メシは、こちらこちらなど、様々なブログで紹介されていた郊外のカニ料理屋『Fatty Crab』へ。タクシーがなかなかメーターで走ってくれず「遠いから30RMだ」とか渋られる。(何なんだろうこの文化は!)ようやくメーターで行ってくれるタクシーを見つけたのだが場所が分からず本部に問い合わせてから出発。運転手と少し話をする。「なんか有名なトコらしいな。オレは行ったことないけど」「日本人はちょーカニ好きだからね」「そういやペナン島に美味いカニの店があったよ。ありとあらゆるカニが食えるんだ。それが友だち3人で行って○○RM(失念)の安さだぜ。グフフ」「好きだねぇ〜」なんてカニ談義で盛り上がりながら車は郊外の住宅地へ。そして、あっけなく道に迷ってしまう。申し訳なさそうにスタンドや他のタクシーに聞いたりして走ること30分。「あ!カニのネオンがある!」と相方が指さした店、その向かいに目指す店があった。

Sr1067251 店の前にはマーケットが立ち、ローカルの人たちでにぎわう店内からはガツンガツンとテーブルまで揺らすほどのハンマーの音が響く。スパイシーな手羽先唐揚げをかじりながらビールで乾杯。カニの味はといえば、辛さと旨さが混じり合うカニ味噌のチリソースが見事なコンビネーション。辛さとビールのせいでテンションも上がり、皿まで砕かんばかりにハンマーを振り下ろして脚を割り、ツメを砕き、黙々とその身にしゃぶりつく。パラパラのチャーハンと薄焼きトースト(おかわり必至)でソースをすくいながら、あっという間に完食。ビール2本飲んで2人で約3,500円ぐらい。はあ、美味かった。帰りは店にお願いしてタクシーを呼んでもらい今度は一度も迷わず帰宿した。さあ、明日はいよいよレダン島である。

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2008年6月11日 (水)

ぶらりクアラルンプール

R1067178 2日目。ホテルのビュッフェで朝食。高いところに上ろうと決め、ツインタワーと迷ってKLタワーを選択。モノレールでブキ・ナナス駅へ。朝から蒸し蒸しと暑い。駅からなぜか山道の階段を上ることになり、これ道あってんのかな?と不安になる頃にタワーのふもとへ出る。地上276mの展望台から見下ろすクアラルンプールの市内には、ホテルらしきビルの屋上にプールの青い色が散見されておもしろい。「シティリゾート」としても名高いこの街の様子がよく分かる。以前上ったことのある台湾の「台北101」を思い出す。あちらの展望台は高さ382m(さっと調べた)だった。いや〜あれは高かった。ところで、なぜ人は旅に出ると高いところに上りたくなるのだろうか。そして高いところに登って街を見下ろしていると、偉そうな気分になるのはなぜだろうか。などとつまらない疑念を頭にいだく。そして余談だがオーディオガイドは聞きどころがないのですぐに返してしまった。

R1067186 偉そうな気分になったのに加え、ますます気温も高くなってきたので、タクシーに乗ってチャイナタウンへ向かう。値段は軽くふっかけられる(値切って12RM)も気にせずに乗ってしまった。チャイナタウンはアーケードを中心ににぎわい、表通りはTシャツやベルトなどを売る店が多いも、あまりそそられない
。路地裏に足を向ければ、道ばたが食堂のダイニングになっていたり、毛をむしられたガチョウが吊られていたりと、雑然とした雰囲気がおもしろい。真っ黒な龍眼のジュースを吸いつつを縦横に闊歩する。このジュース、ソーダで割ればいけるかもしれないが、そのままだとどうもノドに入ってこない。続けてインド人たちが多く集まっているオールドマーケット周辺をふらつき、鉄道駅を超えて国立モスクにまで足を伸ばす。

R1067218 モスクの敷地内は女性は入り口で頭巾付の衣装を借りて入場する。男性はそのまんまでOK。時折頭巾をかぶったメンズが歩いておりほほえましい。裸足で歩く大理石がひんやりとして気持ちよい。スコールのような雨をしばしモスクの片隅でやり過ごし、いちどホテルへ戻って休憩する。タクシーは3台つかまえてやっとメーターで行ってくれるのが見つかる。

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